スマホ代節約は平均13GBで判断しない|中央値3GBから始める手順
固定費節約の教科書 / 記事

スマホ代節約は平均13GBで判断しない|中央値3GBから始める手順

スマホ代を下げたいなら、最初にやるのは「乗り換え」ではなく「自分の実測データ使用量の確認」です。MM総研の2026年1月調査(有効回答8,830件)によると、月間データ通信量は平均13.25GBですが、中央値は3GBです。分布が大きく右に歪んでいるため、平均値を基準にプランを選ぶと、多数派の人は使わない容量にお金を払うことになります。

そして、家族でキャリアを使っている場合、自分ひとりが安いプランへ移ると、残った家族の家族割や光セット割が同時に減額され、世帯合計ではかえって支出が増えるケースがあります。本記事は「実測 → 世帯純損益の計算 → 初年度の隠れコスト」の順で判断する手順をまとめました。

ポイント

判断の順序は、①直近6ヶ月のデータ使用量の中央値を出す → ②家族割・光セット割が崩れないか計算する → ③キャリアメール330円や端末残債を含めた初年度実質コストで比較する、の3ステップです。

---

結論:スマホ代節約でまず何をすべきか?

最初にやるべきは、直近6ヶ月のデータ使用量を確認して中央値を出すことです。中央値が3GB前後なら、月1,000〜2,000円台のプランで足ります。

MM総研の2026年1月調査では、スマートフォンの月額利用料金(端末代の分割分を含まない)は全体平均3,997円、ブランド別ではMNO4ブランド4,656円・サブブランド3,119円・MVNO1,830円とされています。つまり、実使用量が中央値ゾーンにある人がMNOのメインプランに入っていると、月2,000〜2,800円程度の差が生まれている計算になります。

節約の打ち手には「効果」と「リスク」の順序がある

効果が小さくリスクも小さい順に着手するのが安全です。いきなり他社乗り換えから入る必要はありません。

  1. オプションの棚卸し(補償・留守番電話・音楽/動画セットなど):リスクほぼゼロ。即日実行可能。
  2. 同一プラン内で容量ダウン:番号・端末・家族割はそのまま。手続きはマイページで完結。
  3. 同一キャリア系列のサブブランド/オンライン専用ブランドへ移行(ドコモ→ahamo、au→povo/UQ、ソフトバンク→ワイモバイル/LINEMO):番号も端末もそのまま。ブランドによって家族割のカウントに残る扱いが異なるため、家族持ちには他社MNPより合理的な場合があります。
  4. 他社へのMNP:削減幅は最大ですが、家族割・光セット割・キャリアメール・キャリア決済の見直しが同時に発生します。

「日本のスマホ代は高い」は容量帯によって当たり外れがある

総務省の内外価格差調査(令和7年度調査結果、2026年6月公表)によると、2025年12月時点で東京は5GB・20GBの中容量帯では6都市中で低水準である一方、無制限および50GBの大容量帯では高い水準とされています。

まとめ

大容量プランに入るほど、国際的にも割高なゾーンに入ります。「使っていない大容量」こそ最大のムダという構造は、公的な価格比較でも裏づけられています。

---

主な原因を深掘り:なぜスマホ代は下がりにくいのか

主な原因を深掘り:なぜスマホ代は下がりにくいのか

スマホ代が高止まりする主因は、実使用量と契約容量のズレ端末代と通信料の混同割引の束縛の3つです。料金プラン単体の問題ではありません。

原因1:平均値ベースでプランを選んでいる

MM総研の2026年1月調査では、月間データ通信量は平均13.25GB・中央値3GBです。ブランド別ではMNO4ブランド15.84GB、サブブランド7.56GB、MVNO7.24GBとされています。

平均が中央値の4倍以上になるのは、ごく一部のヘビーユーザーが平均を押し上げているためです。「平均13GBなら20GBプラン」という発想は、半数以上の人にとって過剰になります。

原因2:端末代と通信料が同じ請求書に混ざっている

MM総研の同調査によると、端末の割引前購入金額は全体平均78,771円(iPhone 110,650円、Android 59,707円)で、前回調査比2,750円上昇しています。通信料の平均が初めて4,000円を割り込む一方、端末価格は上昇しており、「通信料は下がるが端末は上がる」二極化が進んでいます。

請求書の合計額だけを見ると「プランが高い」と誤診しがちですが、実際には端末分割分が原因というケースがあります。まず請求内訳を通信料・端末分割・オプション・コンテンツに分解してください。

原因3:割引が「抜けにくさ」を作っている

家族割と光セット割は、契約している間は確かに得ですが、1回線抜けた瞬間に残りの家族の割引額まで下がる構造です。この連鎖については次章で数値化します。

注意

料金プランやキャンペーンの条件は改定が頻繁です。本記事の金額は執筆時点で公表されている条件に基づくもので、申し込み前に必ず各社公式サイトで最新条件を確認してください。

---

原因別の見分け方:自分はどのタイプかを判定する

判定に必要なのは「直近6ヶ月のデータ使用量」「端末残債」「家族割の回線数」の3点です。この3つが分かれば、取るべき手はほぼ決まります。

手順1:データ使用量の中央値を出す

  1. My docomo/My au/My SoftBankにログインする
  2. 「データ利用量」の月別実績を直近6ヶ月ぶん書き出す
  3. 6つの数値を小さい順に並べ、真ん中2つの平均を取る(=中央値)
  4. 旅行月・テザリング月などの外れ値は、頻度が年数回なら中央値判断を優先する

平均ではなく中央値を使うのは、特殊な月に引きずられないためです。ただし総務省「移動通信トラヒックの現状」(令和7年9月)によると、1契約当たり平均トラヒックは44,860.8bpsで1年で+12.3%、3年で+41.4%と増加傾向にあります。将来の増加分として1〜2GBの余裕は見ておくと安全です。

手順2:端末残債と解約月の扱いを確認する

残債の一括請求が発生するか、分割継続が可能かはプログラムによって異なります。加えて、解約月の料金が日割りにならないキャリアがあります。非日割りなら、月末寄りに切り替えるほうがムダが出ません。

手順3:家族割・光セット割の適用状況を確認する

請求書または各社マイページで、以下を確認します。

  • 家族割の対象回線数(2回線か、3回線以上か)
  • 光回線とのセット割が何回線に適用されているか
  • 自分が抜けた場合に残る回線数
ポイント

3回線から2回線に落ちる世帯だけが、残る家族の割引減額という「連鎖崩壊」を受けます。4回線以上の世帯は1人抜けても割引段が落ちないため、判断がシンプルになります。

---

使用量から選ぶ|スマホ代 節約方法の早見表

実測GBから選べば、迷いは大幅に減ります。中央値3GBゾーンなら年間3万円前後の差が生まれる計算です。

実測データ使用量代表プランと月額(税込)通話条件家族割カウント年間支払額MNO平均4,656円との差(年)
〜1GBpovo2.0(基本料0円+必要時トッピング)従量22円/30秒。かけ放題は別トッピング原則対象外約0〜6,000円約−5.0万〜−5.6万円
〜3GB(中央値ゾーンRakuten最強プラン 1,078円/サブブランド小容量帯Rakuten Linkで国内通話無料(適用外番号あり)ブランドにより異なる約12,936円約−4.3万円
〜10GBサブブランド中容量帯(平均3,119円)10分かけ放題等をオプション付与系列により残る場合あり約37,428円約−1.8万円
〜20GBRakuten最強プラン 2,178円/ahamo 2,970円(30GB)ahamoは5分かけ放題込みahamoはドコモの家族割回線数にカウントされる扱いあり約26,136〜35,640円約−2.0万〜−3.0万円
20GB超・無制限Rakuten最強プラン 3,278円/MNOメインプラン帯各社かけ放題は別途対象約39,336円〜約−1.6万円〜

※金額は各社公式の公表値(楽天モバイル・ahamo・povo2.0、2026年時点)とMM総研2026年1月調査のブランド別平均に基づく試算です。実際の請求額は端末分割・オプション・割引適用状況で変わります。

総務省「電気通信サービスに係る内外価格差調査」(2026年6月公表・2025年12月時点)では、東京は5GB・20GBの中容量帯で国際的に低水準、無制限・50GBの大容量帯では6都市中で高い水準とされています。

補足

楽天モバイルのRakuten最強プランは〜3GB 1,078円/〜20GB 2,178円/無制限3,278円の段階制で、使った分だけ課金されます。使用量が月によって振れる人は、こうした段階制が実質的な保険になります。

---

世帯で計算する|家族割が壊れる分岐点はどこか?

世帯純損益=本人の削減額 −(残存回線数 × 家族割の1回線あたり減額)−(光セット割の消滅分)で判断します。本人だけ見て得でも、世帯で赤字になることがあります。

各社の家族割はどう減るのか

各社公式のプラン条件によると、家族割の割引額は次のとおりです。

キャリア2回線3回線以上3→2回線に落ちた時の1回線あたり減額
ドコモ(みんなドコモ割)550円1,100円(ドコモMAX等の新プランは1,210円)550〜660円
au(家族割プラス)550円1,100円550円
ソフトバンク(新みんな家族割)660円1,210円550円

なお、ドコモは2025年6月4日にeximo・irumoの新規受付を終了し、「ドコモ MAX」「ドコモ mini」+ahamoの体系へ再編しています。新プランのみんなドコモ割は3回線以上で1回線あたり1,210円となり、旧プランの1,100円から変わっています。

具体例A:ドコモ3回線・光セット割ありの世帯

本人がドコモのメインプランからahamo(2,970円)へ移り、本人の月額が2,000円下がったとします。

  • 本人の削減額:−2,000円
  • 残る2回線の家族割減額:550円 × 2回線=+1,100円
  • 光セット割(1,100円相当)の消滅:+1,100円
  • 世帯純損益:−2,000+1,100+1,100=月200円の増加(=損)
注意

このケースでは、本人の請求書は確かに安くなるのに、世帯合計では年2,400円増える計算になります。家族の請求書を見ずに判断すると、この赤字は気づかれません。なお、ahamoのように同一キャリア系列のブランドは家族割の回線数カウントに残る扱いがあり、その場合は上の1,100円の減額が発生しません。移行先ブランドごとに条件が異なるため、公式の適用条件を必ず確認してください。

具体例B:4回線世帯から1人が抜ける場合

4回線から3回線に減っても、家族割は「3回線以上」の段に留まります。したがって残る家族の割引額は変わりません。

  • 本人の削減額:−2,000円
  • 家族割の減額:0円
  • 光セット割:本人の1回線分のみ消滅
  • 世帯純損益:ほぼ本人の削減額がそのまま世帯の削減額

世帯パターン別の判断早見表

世帯パターン家族割の段落ち光セット割の影響判断の目安
単身なし自回線のみ実測GBに合わせて移行しやすい
2回線あり(550〜660円 → 0円)抜けた回線分相手方の割引消滅を必ず計算に入れる
3回線あり(1,100〜1,210円 → 550〜660円)抜けた回線分+対象外回線最も赤字化しやすい。世帯合計で再計算必須
4回線以上なし(段が維持される)抜けた回線分本人の削減がそのまま世帯の削減になりやすい
まとめ

3回線世帯は要注意、4回線以上なら本人の削減がほぼそのまま残る。この分岐を知らずに「1人だけ格安SIMへ」と動くと、世帯では逆効果になり得ます。

---

キャリア別の減額手順(ドコモ/au/ソフトバンク)

キャリアに残ったままでも減額の余地があります。まずオプション棚卸しと容量ダウン、次に系列ブランドへの移行という順序が安全です。

スマホ代節約 ドコモ編:まず確認する3点

  1. 現行プランが旧体系(eximo/irumo)か新体系(ドコモ MAX/ドコモ mini)かを確認する。2025年6月4日にeximo・irumoは新規受付を終了しています。
  2. 実測が中央値3GB前後なら小容量プランへのダウン、または30GB+5分かけ放題込みで月額2,970円のahamoを検討する。
  3. ドコモ光とのセット割適用回線を確認する。自分が抜けた際に他の家族の割引まで消えないかを見ます。

ahamoは番号そのまま・端末そのままで移行でき、家族割の回線数カウントに残る扱いがあるため、家族持ちには他社MNPより世帯損益が有利になりやすい選択肢です。

スマホ代 節約 au編:povoとUQの使い分け

auの選択肢は、通信をほぼ使わない人向けのpovo2.0と、家族割・光セット割との相性を重視するUQモバイルに分かれます。

povo2.0は公式サイトによると基本料0円で、必要な時にトッピングを購入する方式です。ただし180日間有料トッピングの購入がない場合は順次利用停止となり(国内通話料・SMS利用料の合計が税抜600円超の場合を除く)、利用停止後30日間も購入等がないと契約解除されるとされています。サブ回線として寝かせておくつもりの人は、この条件を必ず把握してください。

家族割プラスは2回線550円・3回線以上1,100円です。auスマートバリューの適用回線も併せて確認します。

スマホ代 節約 ソフトバンク編:家族割の減額幅が最大

ソフトバンクの新みんな家族割は2回線660円・3回線以上1,210円です。3回線から2回線に落ちると1回線あたり550円の減額となり、3社の中でも世帯への影響が読みにくい構成です。

ワイモバイル/LINEMOへの移行は番号・端末そのままで可能ですが、おうち割 光セットの適用条件が変わる場合があります。移行前に、現在どの割引がどの回線に効いているかを一覧化してください。

ポイント

3社に共通する最初の一手はオプションの棚卸しです。補償サービス、留守番電話、コンテンツのセット契約は、合計で月1,000円を超えていることがあります。解約に手数料はかからないのが一般的で、リスクが最も低い節約です(解約後の補償対象外リスクは別途判断してください)。

---

スマホ 電話代 節約:通話が多い人の分岐点

通話料は22円/30秒=1分44円が従量課金の目安です。月の通話が15分を超えるなら、かけ放題オプションの検討価値が出てきます。

無料通話アプリだけでは片付かない理由

LINE通話やRakuten Linkなどのアプリ通話は有効ですが、実務では次の通話が残ります。

  • 相手がアプリを使っていない(高齢の家族、仕事先など)
  • 学校・役所・病院・カスタマーサポートなど固定電話宛の発信
  • 予約システムなどの自動音声窓口

総務省の内外価格差調査の利用モデルですら、音声通話を固定電話宛58分/月+携帯電話宛16分/月と設定しています。つまり「通話はほぼしない」という前提は、標準的な利用者像とは一致しません。

損益分岐分数の考え方

従量課金1分44円で計算すると、目安は次のとおりです。

月の通話時間従量課金の概算判断
5分約220円従量のままで可
15分約660円5分かけ放題(数百円)と拮抗
30分約1,320円5分〜10分かけ放題が有利になりやすい
60分以上約2,640円以上完全かけ放題の検討圏

MM総研の2026年1月調査では、MNO4社利用者の週間通話時間は36.7分(月換算で約160分)とされています。自分が平均側かどうかで、選ぶべきプランは変わります

注意

Rakuten Link等のアプリ通話は、ナビダイヤル(0570)などの一部番号種別が無料通話の適用外になります。サポート窓口や予約センターへの発信が多い人は、無料通話を前提にした試算が崩れる可能性があります。契約前に各社の対象外番号の一覧を確認してください。

---

乗り換え31日タイムライン・チェックリスト

乗り換えの失敗は、料金比較ではなく手続き漏れで起きます。特にキャリアメールの持ち運びは解約から31日以内が期限です。

事前(1〜2週間前)

  • □ 直近6ヶ月のデータ使用量を確認し、中央値を算出する(平均ではなく中央値)/放置した場合の損:過剰容量で年2〜3万円のムダ
  • □ 端末分割の残債額と残回数を確認する/放置した場合の損:一括請求(端末平均78,771円が原資)
  • □ 家族割の回線数と光セット割の適用回線を確認し、世帯純損益の式に代入する/放置した場合の損:世帯で月数百〜千円超の増加
  • □ 解約月が日割りかを契約中キャリアで確認する(非日割りなら月末寄りに実行)/放置した場合の損:最大1ヶ月分の二重払い
  • □ MNP予約番号、またはMNPワンストップ対応の可否を確認する
  • □ eSIM対応可否と端末のSIMロック状態を確認する

当日

  • □ 回線切替の完了を確認する
  • □ APN設定を行う(物理SIMの場合)
  • □ 110/119の発信可否とVoLTE設定を確認する

事後(★31日以内が期限)

  • キャリアメール持ち運びを申し込む/ドコモメール持ち運びサービスは月額330円(税込)で、回線解約から31日以内の申込が必要とされています。期限を過ぎるとメールアドレスとメールボックスのデータがすべて削除されます(ITmedia Mobile、2021年報道)/放置した場合の損:アドレスとメール本文が復旧不可
  • □ キャリア決済で払っていたサブスクの支払い方法を変更する/放置した場合の損:サービス強制解約・データ消失
  • □ キャリアポイント・会員IDの継続可否を確認する
  • □ 翌月、家族の請求書で割引減額が想定どおりかを検算する
  • □ 留守番電話・補償オプションの再契約要否を判断する

初年度実質コストの計算式

``` 初年度実質コスト=(新プラン月額×12) + キャリアメール330円×12(=3,960円/必要な場合) + 端末残債の一括額(該当時) + 解約月の非日割り分(該当時) − MNPキャンペーン還元額 ```

2026年8月時点では、ahamo 20,000pt、UQモバイル最大20,000円相当、ワイモバイル15,000円相当、楽天モバイル10,000〜14,000pt規模のMNP還元が並行実施されています(各社キャンペーン比較情報、申込時点の公式サイトでの再確認が必要です)。還元額は初年度限りなので、2年目以降の月額差だけで長期の損得を見てください。

まとめ

月額差だけの比較は初年度の実像を外します。月額差 × 12 − 一時コスト + 還元額で初年度、月額差 × 12で2年目以降、と2段階で見るのが確実です。

---

ケース別の対処:一人暮らし・ファミリー・シニア

最適解は世帯構成で変わります。単身は実測GB基準、家族は世帯純損益基準が原則です。

一人暮らし・データ中央値3GB前後の場合

家族割の制約がないため、実測GBに素直に合わせられます。Rakuten最強プランの〜3GB 1,078円や、povo2.0のトッピング運用が候補になります。自宅Wi-Fiがあるなら、動画視聴をWi-Fi側に寄せるだけで中容量プランに収まることが多いです。

ただし、povo2.0は180日間の有料トッピング購入がないと順次利用停止となる条件があるため、「ほぼ使わないから0円で維持」という運用は成り立たない点に注意してください。

3回線ファミリー・光セット割ありの場合

最も判断が難しいパターンです。1人だけ抜けると、残る2回線の割引が半減し、光セット割も外れます。前述の具体例Aのとおり、世帯では赤字になることがあります。

選択肢は次の2つです。

  1. 同一系列ブランドへ移行する(ドコモ→ahamo等):家族割の回線数カウントに残る場合があり、世帯の割引を維持したまま本人の月額を下げられます。
  2. 世帯まとめて移行する:全員で移れば家族割の連鎖崩壊は発生しません。ただし手続き工数と、家族全員分のキャリアメール・キャリア決済の移行が同時に発生します。

4回線以上の世帯の場合

家族割の段が落ちないため、1人ずつ順に移行する戦略が取れます。まず通信量が少ない人から移し、翌月の請求書で減額幅を検算してから次の人に進めると失敗しにくいです。

通話が多いシニア世帯の場合

固定電話宛の発信が多いため、アプリ通話前提のプランは相性が良くありません。かけ放題込みのプランか、10分かけ放題オプションを付けたサブブランドが現実的です。データ容量は小さくても、通話条件で選ぶ判断になります。

補足

総務省の家計調査報告(二人以上の世帯、2025年11月分)によると、二人以上の世帯の移動電話通信料は1世帯当たり月8,583円で、前年同月比5.0%減とされています。2021年3月以降4年以上にわたり緩やかな減少傾向が続いており、世帯単位で見ても料金は下がる方向にあります。自世帯の金額をこの8,583円と比べると、見直し余地の大きさが把握しやすくなります。

---

予防・再発防止:一度下げた料金を維持するコツ

節約効果を維持する鍵は年1回の棚卸しデータ増加への備えです。固定費は放置すると静かに元に戻ります。

年1回のチェック項目

  1. 直近12ヶ月のデータ使用量の中央値を再計算する(増えていれば1段上のプランへ)
  2. 追加されたオプション・サブスクがないか請求内訳を確認する
  3. 家族の回線数が変わっていないか(子どもの独立・新規契約など)を確認する
  4. 端末分割が完済したら、その分を家計の別項目に回す

データ使用量は放置すると増える

総務省「移動通信トラヒックの現状」(令和7年9月)によると、1契約当たり平均トラヒックは1年で+12.3%、3年で+41.4%に増加しています。今3GBの人も、3年後には4GB台に達している可能性があります。段階制プランや、容量変更が無料・即時反映のプランを選んでおくと、増加時の対応が楽になります。

端末は「長く使う」が最も効く

端末の割引前購入金額は平均78,771円(MM総研、2026年1月調査)です。買い替え周期を3年から4年に延ばすだけで、年間約6,500円の負担減に相当します。

ポイント

通信料の見直しは一度で年2〜3万円、端末の長期利用は毎年効き続ける。両方をセットで管理すると、翌年以降も効果が持続します。

---

専門家・公的情報の見解:2026年の制度動向

端末割引の規制を定める電気通信事業法27条の3の見直し議論が進行中です。買い替えを急がない人は、動向を見てから判断する余地があります。

現行の割引上限

総務省の電気通信事業法施行規則等の一部改正(令和5年11月、2023年12月27日施行)によると、端末購入等を条件とする利益提供の上限は原則4万円(税抜)、対照価格4万〜8万円は対照価格の50%、4万円以下は2万円とされています。通信契約を伴わない端末単体購入(いわゆる白ロム割)も規制対象に含まれます。

2026年に進む見直し議論

総務省は2025年12月に「利用者視点を踏まえたモバイル市場の検証に関する専門委員会」を設置し、初回会合では割引上限について「目的に見合った必要最小限なものに見直すべきではないか」との指摘が出たと報じられています(日経クロステック Active、2025年12月)。

一方で、緩和には慎重論もあります。ケータイ Watch(2026年1月)は、安く端末を入手してすぐ解約する利用者の負担が一般利用者に転嫁される「短期解約者問題」を理由に、携帯4社側からも規制継続を求める声が出ていると報じています。緩和は確定事項ではありません

注意

制度見直しの結果が端末値引きにどう反映されるかは現時点で不確実です。「規制が緩むから待てば安く買える」と断定はできません。端末が故障している、バッテリーが限界といった実需がある場合は、動向を待たずに判断してください。

---

やってはいけないNG対応

最も避けるべきは世帯の請求書を見ずに1人だけ乗り換えることキャリアメールの31日期限を逃すことです。どちらも後からの復旧が難しい失敗です。

NG1:平均データ使用量を根拠に大容量プランを選ぶ

平均13.25GBに対して中央値は3GBです(MM総研、2026年1月調査)。平均を根拠にすると、多数派は過剰容量になります。

NG2:本人の請求書だけで損得を判断する

3回線世帯では、本人が2,000円得しても世帯で赤字になり得ます。家族全員の請求書を並べてから判断してください。

NG3:キャリアメールの持ち運び申込を後回しにする

解約から31日を過ぎると、アドレスもメールボックスのデータも削除され、復旧できません。ネットバンキングや行政サービスの登録アドレスに使っている場合、被害は料金の話にとどまりません。

NG4:解約月が非日割りのキャリアで月初に切り替える

非日割りなら、旧回線の1ヶ月分と新回線の初月が重複します。月末寄りに実行するだけで回避できます。

NG5:キャリア決済のサブスクを放置する

決済手段が失効すると、動画配信やクラウドストレージが強制解約され、保存データを失うことがあります。乗り換え前に支払い方法の一覧を作ってください。

NG6:キャンペーン還元だけで乗り換え先を決める

還元は初年度限りです。2年目以降は月額差だけが残ります。還元2万円は月額換算で約1,667円の初年度限定効果に過ぎない、と割り切って比較してください。

まとめ

失敗の大半は「計算の範囲が狭い」ことに起因します。本人ではなく世帯、月額ではなく初年度実質コスト、平均ではなく中央値。この3つの視点を切り替えるだけで、判断精度は大きく変わります。

---

まとめ:今日やる3つのこと

  1. My docomo/My au/My SoftBankで直近6ヶ月のデータ使用量を確認し、中央値を出す
  2. 家族の請求書を並べ、家族割の回線数(3回線か4回線以上か)と光セット割の適用回線を確認する
  3. 本記事の世帯純損益の式に数値を入れ、月額差と初年度実質コストの両方で比較する

この3つが終われば、乗り換えるべきか、キャリアに残って容量とオプションを見直すべきかは、ほぼ自動的に決まります。

注意

料金プラン・割引条件・キャンペーンは頻繁に改定され、地域や契約時期によって適用条件が異なる場合があります。本記事の数値は各社公式および公的統計の公表値に基づく試算であり、実際の削減額を保証するものではありません。契約変更の前には必ず各社公式サイトで最新条件を確認し、家計全体への影響が大きい場合はファイナンシャルプランナーなどの専門家にご相談ください。

---

よくある質問

スマホ代の平均はいくらですか?

MM総研の2026年1月調査(有効回答8,830件)によると、スマートフォンの月額利用料金は平均3,997円で、初めて4,000円を下回りました。ブランド別ではMNO4ブランド4,656円、サブブランド3,119円、MVNO1,830円とされています。これは端末代の分割分を含まない通信料の数値です。

スマホ代 節約 auで最初にやるべきことは何ですか?

オプションの棚卸しと家族割プラスの回線数確認です。家族割プラスは2回線550円・3回線以上1,100円のため、3回線から2回線に落ちると残る家族の割引が1回線あたり550円減ります。povo2.0への移行を検討する場合は、180日間有料トッピングの購入がないと順次利用停止になる条件も併せて確認してください。

家族で1人だけ格安SIMに乗り換えると損しますか?

3回線世帯では損になる可能性があります。3回線から2回線に落ちると家族割が1回線あたり550〜660円減り、光セット割も同時に外れるため、本人が月2,000円下げても世帯合計では増える場合があります。一方、4回線以上の世帯は割引の段が維持されるため、本人の削減額がほぼそのまま世帯の削減額になります。

キャリアメールは乗り換え後も使えますか?

有料の持ち運びサービスを申し込めば使えます。ドコモメール持ち運びサービスは月額330円(税込)で、回線解約から31日以内の申込が必要とされています。期限を過ぎるとメールアドレスとメールボックスのデータがすべて削除されるため、乗り換え直後に最優先で手続きしてください。

20GBプランと3GBプランはどちらを選ぶべきですか?

直近6ヶ月の実測データ使用量の中央値で判断してください。MM総研の2026年1月調査では月間データ通信量の中央値は3GBで、平均13.25GBとは大きく乖離しています。中央値が3GB前後なら小容量プランで足ります。ただし総務省の統計では1契約当たりトラヒックが3年で+41.4%増加しているため、容量変更が容易なプランを選ぶと安全です。

---

最終確認日:2026年8月18日

※本記事の料金・割引・キャンペーン情報は上記時点で公表されている内容に基づきます。各社の条件は改定される場合があるため、申し込み前に公式サイトで最新情報をご確認ください。

関連記事